小児におけるライフサイクル治療とは
ライフサイクルにおける機能の発達と老化の機能的変化
上図のように、6歳頃までに口腔機能が発達して安定していきます。
そのため、生まれる前からお話しをし、生まれてからも経過を観察していくことが大切になってくるのです。
発達過程の重要な時期について
- 0~1歳
- 0から1歳児頃は赤ちゃんが飲むことや食べることを覚える重要な時期です。
赤ちゃんは個人差が非常に大きいので、それぞれの成長に合わせて卒乳を進めましょう。 - 3歳
- 乳歯もはえそろい、生活習慣を作る上でも極めて重要な時期なので、この機会に育児を見直してみましょう。
又、乳歯ムシ歯が発生しやすい時期でもありますので、十分に注意しましょう。 - 5歳
- 5歳児はこれから永久歯がはえてくる大事な時期であり、口腔機能が出そろう時期でもあります。
ムシ歯はムシ歯菌だけなく、個人の体質、生活習慣に影響されますので、大事な永久歯をムシ歯にしないような個々の予防プランを立てましょう。 - 6歳
- 初めて大人の歯が生えて来る時期!
第一大臼歯(6歳臼歯)
・一番奥にはえてきます。はえてくる時期には個人差がありますので、見逃さないようにしましょう。
中切歯(前歯)
・乳歯から永久歯に最初に生えかわるのは、前歯です。まれに、乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくることがあります。そのような場合には、ご連絡ください。 - 8歳
- 8歳児は、歯列不正のいろいろな兆候がよくみられる時期です。
また、心身的にも治療に最適な時期でもあります。この時期を逃すと将来矯正治療において抜歯を余儀なくされる可能性が大きくなります。
身体の健康のためにも、より良い個々の咬合育成プランを立てましょう。 - 12歳
- 12歳頃になると、親知らず以外の永久歯がほぼ萌え揃います。
これからは、虫歯の予防と共に歯周疾患の予防も踏まえて個々の予防プランを立てましょう
小児歯科症例(咬合育成の活用)
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Before
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After
咬合育成の活用、お口周りの筋トレーニング(MFT)を併用した6歳から21歳までの治療経過
顎が小さく出っ歯の11歳女の子、かみ合わせを整え抜歯しない矯正治療
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Before
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After
上アゴは、非常に深く狭く、歯列もV字型歯列で、出っ歯で、 下の前歯が上アゴの歯肉と噛んでしまう状態から、抜歯することなく咬合育成治療を行いました。
抜歯しない矯正治療(咬合育成治療)ケース2
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Before
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After
常に口が閉まらず前歯が見えている状態から、抜歯する事なく咬合育成治療を行いました。
非抜歯の小児矯正歯科の事例
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Before
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After
患者さんは、通法の矯正治療の診断では、小臼歯4本を抜歯となりますが、患者自身の成長を利用することで、23歳になった現在4本の歯を抜かずに機能的、審美的に、良好な歯列を獲得することができました。 現在も6ヶ月に1回のリコールで来院しています。 成長期の可能性を感じた症例です。