院内新聞「多歯言」<第26号>

院内新聞「多歯言」<第26号>

発行:医療法人社団慈篤会 平野歯科医院
発刊日:2009年11月8日
HP:http://www.hiranodental.com

成長記録手帳をはじめました

E.C

 ご存知の方も多いと思いますが、平野歯科では、0鰓から12歳ぐらいまでのお子様を対象に、成長記録手帳をご希望の方に作成しています。
この手帳は実施しはじめてから10年以上経過し、本院、分院合わせ500人以上のお子様に参加いただいております。口腔(歯、顎、舌、頬など)の成長には個人差はありますが、12歳ぐらいまでの間に乳歯、永久歯が萌えそろいます。
歯が萌える時には口唇、頬、舌などの影響を受けるため、それらが正常に発育しているかという事に目をむけることが大切です。
1年に1度、口腔内写真とお顔の写真を撮り、個人の発達を記録し、観察していきます。
0歳から1歳頃は、飲むことから食べる事を覚える重要な時です。
乳児期は成長の個人差がとても大きいためにそれぞれの成長に合わせ離乳を進めていく時期になります。
3歳頃は、乳歯も萌えそろい、生活習慣をつくるうえでも極めて重要な時期になります。
5歳頃は、これから永久歯が萌えてくる大事な時期であり、口腔機能が出そろう時期でもあります。
8歳頃は、歯列不正の様々な兆候がよくわかる時期になります。
12歳頃は、親しらず以外の永久歯がほぼ萌えそろいます。
これらを観察するために5歳・8歳・12歳の各年齢時に、模型やレントゲン等の資料をとります。
このように年齢ごとに合わせ必要な記録を作ることによって、幼少期の健康的な口腔機能の維持、口腔衛生管理を行うことができます。
また手帳は、成人になっても重要な資料となりますので、  まだ手帳をお持ちでない方は、ぜひ成長記録(手帳)の製作をお勧めします。

自家歯牙移植について

O.T

自家歯牙移植とは、歯を残す事が叶わず抜歯となる場所に別の部位から自分の歯を一度抜いてそこへ植えかえることを言います。
そしてこの目的は、かみ合わせを安定させることです。
自分の歯を使うため安心して行うことができるのですが、植えかえるということは、健康な歯を一度抜かなくてはいけません。
また、移植を行う歯の歯根膜という線維がしっかりしている必要があり、術前診断・術式・術後の管理が非常に大切になります。
では、歯牙移植を行う際に移植歯となりうる歯とはどのような歯でしょうか。
移植歯としては、一般的に機能していない(かみ合わせに参加していない)歯を選択します。
実際に多く使うのは、親知らずになります。
抜歯予定の歯と同じくらいの大きさが適応となるため、術前の診断が非常に大切になります。
歯牙移植した歯の平均寿命は10年と言われています。
しかし、定期検診をしっかりと行い管理することによって、移植歯をより良い状態で機能させることができますので、リコールチェックを欠かさず行うことが必要となります。

骨隆起について

T.Y

お口の中、例えば下あごにポコリとした出っ張りはありませんか?これは骨隆起と呼ばれ、あごの骨が部分的に発育することによって生じる、いわゆる骨の「こぶ」にあたります。
これは加齢とともに大きくなり、かむ力が強い程大きくなる傾向があります。
原因は明らかにされていませんが、長年のかみ合わせの力が骨に伝わって「ひずみ」が生じ、その結果として骨にこぶが出てくると考えられています。
また遺伝的要素や環境的要因も関係すると考えられています。
実際に、骨隆起が目に見えて確認できる年齢は、主に三十代以降であり、それ以下の年代の方には、ほとんどみられません。
発生部位は上あごの真ん中、もしくは下あごの内側が多く、左右対称に見られます。
そのほかに上あごの奥歯の外側の歯茎に見られることもあります。
骨隆起はその存在自体には問題はなく、障害がないかぎり放置しても差し支えはありません。
しかし、骨隆起を覆っている粘膜は、ほかの場所に比べとても薄いため、食事中に食べ物が当たって傷ができたり、入れ歯を使用する方は、ピンクの床部分や部分入れ歯の金属の支え部分が強く当たり、痛みの原因になることがあります。
また舌のスペースを減らし睡眠時無呼吸症候群の原因となることもあります。
上あごの外側に存在した場合、歯の外側が磨きにくくなります。
そのため、ムシ歯や歯周病になりやすくなったり、入れ歯のスペースがなくなり装着が困難になることもあります。
まれに過剰に肥大し、発音障害、咀嚼(そしゃく)障害を起こすことがありますので気になる方はスタッフまで気軽にお尋ねください。

歯並びに影響すること

T.M

良い歯並びとはどんな歯並びでしょうか?それは、永久歯28本がきれいなアーチ状に並び、デコボコがなく、上下の歯がしっかり咬みあっている状態です。
しかし、子供のうちからの指しゃぶりや異常な舌癖、幼児性嚥下(おっぱいの飲み方)、猫背、そして、食事の時に咬む回数が少ないと永久歯がきれいなアーチ状に並ばなくなってしまうことがあります。
すべての歯には役割があり、バランス良く咬み合わさることで食べ物は消化しやすくなりますが、歯並びが悪いとしっかりと咬むことができないので、内臓への負担も大きくなってきます。
その上、歯ブラシが届きにくい場所もできますので、磨き残しが増え、ムシ歯や歯周病になりやすくなります。
上下の奥歯が左右にズレていたり、すれ違っている場合には顔が左右対称でなくなります。
その状態で物を咬み続けていると、咬む力が左右で不均等となったり、姿勢が悪くなったり、顎の関節に症状があらわれる場合もあります。
また、極端な上顎前突になったり、発音がうまくできなくなることもあります。
子供の時に、基本となる歯並びが決まりますので、ひらの歯科医院では、リコールチェックを行うことにより、子供の頃からの歯並びや咬みあわせを診て、習癖のチェックや咬合育成を行っています。

咬むことと健康

T.M

良い歯並びとはどんな歯並びでしょうか?それは、永久歯28本がきれいなアーチ状に並び、デコボコがなく、上下の歯がしっかり咬みあっている状態です。
しかし、子供のうちからの指しゃぶりや異常な舌癖、幼児性嚥下(おっぱいの飲み方)、猫背、そして、食事の時に咬む回数が少ないと永久歯がきれいなアーチ状に並ばなくなってしまうことがあります。
すべての歯には役割があり、バランス良く咬み合わさることで食べ物は消化しやすくなりますが、歯並びが悪いとしっかりと咬むことができないので、内臓への負担も大きくなってきます。
その上、歯ブラシが届きにくい場所もできますので、磨き残しが増え、ムシ歯や歯周病になりやすくなります。
上下の奥歯が左右にズレていたり、すれ違っている場合には顔が左右対称でなくなります。
その状態で物を咬み続けていると、咬む力が左右で不均等となったり、姿勢が悪くなったり、顎の関節に症状があらわれる場合もあります。
また、極端な上顎前突になったり、発音がうまくできなくなることもあります。
子供の時に、基本となる歯並びが決まりますので、ひらの歯科医院では、リコールチェックを行うことにより、子供の頃からの歯並びや咬みあわせを診て、習癖のチェックや咬合育成を行っています。

平野歯科医院と私

伊勢原市在住  S.Y

私が平野歯科医院に出会ったのはもう50年も前のことになります。
その頃のひらの歯科医院は、今の分院のところにありました。
会社を夕方5時の定時で退社してから行くのですが、狭いところに患者さんが詰め掛け、待合室に入りきれずに大勢の人が道路で待っているような始末でした。
冬の木枯らしの吹くなか、薄暗くなった道路で待っているのが、つらかった事を覚えています。
初めに診察された大先生は、「君の歯は、虫歯だらけだ。
全部なおすには1年かかる。
通いきれるかな?」と念を押されましたが、約1年、通いきり、全部治療しました。
それが、今、かかりつけ医となっているひらの歯科医院との出会いでした。
そして、「歯はなるべく抜かないで、温存する」のが治療方針だったのも、気に入りました。
半年に1度のリコールを初めて受診した時には、歯磨きの不完全な個所を指摘し、指導してくれました。
昨年、始めて市の「高齢者よい歯のコンクール」に参加してみました。
先生からも、「よく磨けているので、今の磨き方を続けなさい」と指導されました。
まだまだ満点には程遠いものの、やっと合格点が貰えるようになったと感激したものです。
ひらの歯科医院で、本格的に歯磨き指導を受けてから30年ほどたった今になって、やっと合格点が貰える様になりました。
ですが、今回のリコールでも、まだ歯磨き指導を受けています。
なんと、歯磨きとは難しいものですね。
亡くなった大先生からも、今の院長先生からも「あなたの歯は質が良くない。
飴玉は食べないほうがいい。
あなたの歯には、あめが一番悪さをするから」と、言われています。
それでも今までに失った歯は2本だけで、自前の歯は、76歳になった今でも、26本残っています。
失ったところもブリッジで、脱着出来る歯はありません。
この状態をいつまでも維持したいものです。
最後に、このような良好な状態を維持出来ているのも、ひらの歯科医院に出会ったからであり、その幸運に感謝しています。
以上、つたない文章でしたが、 丈夫でもない歯を永年にわたりケアーしていただいた事に 感謝しつつ、筆をとりました。

あとがき

今回の多歯言第26号はいかがでしたか? 内容で質問などあれば お答え致しますので スタッフまでどうぞ 次回の多歯言の発行は 2010年6月4日です。
みなさまお楽しみに。

〈編集委員〉

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