院内新聞「多歯言」<第49号>

院内新聞「多歯言」<第49号>

2021年春新聞

 

タバコ、なんで歯に悪いの?

〜前編:タバコのやめられない理由と有害性〜


「タバコは悪いと分かっているけど周りも吸ってるし・・・」
「お酒は飲まないしタバコだけなら・・・」
「歯科医院で禁煙を勧められたけれど、軽いタバコなら良いだろう」

などとタバコの有害性から目を背けてはいませんか?
また、軽いタバコの定義を理解して吸っていますか?
厚生労働省の統計によると喫煙者の30%はタバコをやめたい

と思っています。
しかし、喫煙者の数はここ数年減少していません。
これは紙タバコや多くの電子タバコに含まれるニコチンの依存性によるものです。
ニコチンの依存性は、論文ではアルコールや覚醒剤よりも高く、
ヘロインやコカインと同等のものであると言われています。怖くありませんか?
ニコチンは、体に入ると脳からドーパミンが大量に出て快感を感じます。
これが「タバコを吸うとホッとする」理由です。
さらに30分もすると体内のニコチンが切れて、イライラしたり落ち着かなくなる禁断症状が現れ、それを解消する為にまたタバコを吸ってしまいます。
つまり、禁煙を成功させることは、「ニコチン依存症」を克服することであり、
あなたが思っている以上に難しいのです。禁煙外来があるのはその為です。
軽いタバコと普通のタバコとの違いは、「持ち手の穴の数」です。穴が多ければ軽いタバコとされており中身は同じです。多くの喫煙者の場合、この穴を無意識に塞いで吸っているので軽いタバコであっても実際普通のタバコと変わりません。知っていましたか?
タバコを吸うと肺がんのリスクが約5倍、喉頭がんのリスクは33倍になると言われています。
また歯周病においては1日10本以上喫煙すると5倍、10年以上吸っているとさらに4倍悪化しやすいと言われています。
さらにタバコを吸って吐く副流煙には、主流煙の30倍の有害物質を含んでおり、この受動喫煙によって少なく見積もっても毎年1万5千人の方が亡くなっているといわれています。タバコをやめれば周りの人の健康も守ることが出来るのです。
歯科医師 H.T

平間敬文:子供たちにタバコの真実を かもがわ出版より

 

本院にてデジタル式レントゲンを本格的に導入しました


従来のアナログ式と比較しデジタル式のメリットとは・・・
放射線の被曝線量が従来のレントゲン装置の1/4から1/10程度のため
被爆量が少ないです。
(人が自然界から1年間に受けるX線は1000枚のデジタルX線と
同等レベルです)
劇薬が含まれている現像液を使用せず、現像が出来るので環境に優しいです。
画質が温度など環境に左右されないため、いつも一定でモニター上で拡大したり濃度を調節したりすることも出来ます。
そして処理が速くできるため、撮影後すぐにモニターで見られます。
(アナログ式でも現像条件によってはデジタルより鮮明に見えますのでケースによってはアナログ式で撮ることもあります。)
今後とも患者さんにより良い診療を提供できるように取り組んでまいりますので宜しくお願いいたします。

歯科助手 S.M

 

日本歯周病学会認定衛生士試験に合格しました


このたび日本歯周病学会の認定衛生士試験を受け、合格することができました。
試験を受けるにあたって症例の資料を作成し、症例発表をしました。
改めて資料にしてみると色々考える事も多くとても勉強になり、
充実した時間を過ごすことが出来ました。
今後はこの経験を生かし後輩の指導にも力を入れ、また新たな気持ちで認定衛生士として皆さんと共に成長していけたらと思います。

歯科衛生士 A.N

歯の移植のお話


ムシ歯、歯周病、歯の破折など何らかの原因で抜歯せざるを得なくなった場合、抜歯した所を補う方法の一つとして、「移植」があります。
移植とは親知らずなどの咬み合わせに関与していない自分の歯を
他のところへ活用する方法です。
インプラントとは異なり、元々自身の口腔内に存在している天然の歯ですので、親和性も高く安心です。
移植において最も大切なのは歯根膜です。
歯根膜とは、歯を支える歯槽骨と歯根の間にあってクッションの役割をしている繊維のことで、移植先で骨や歯ぐきの再生を促します。
「歯根膜」が十分にある状態で移植が出来ると、成功率も上がり長期にわたって自分の歯と同じような感覚で咬むことが出来ます。
一方で、歯周病が進行した状態で抜いた所の骨が失われた状態だと
移植が困難な場合もあります。
移植するにあたり、歯のサイズが移植先に合っていることも大切です。
また年齢が若い方が成功率が高いと言われています。
その為、当院では根の形、大きさ、骨の量を3次元的に確認できる歯科用CTを用いて、移植に適しているのかを診査・診断を行った後に、移植を行っています。
移植について興味がある方、詳しいお話を聞きたい方がいましたら、
お気軽に歯科医師にお尋ねください。

歯科医師 Y.D

 

口腔乾燥症(ドライマウス)について


口腔乾燥症(ドライマウス)は、口腔粘膜の乾燥により
様々な問題を引き起こしている状態のことを言います。
口腔乾燥が起こると、ムシ歯、歯周病の悪化や舌の痛みが生じ、
味覚異常を認めることもあります。
悪化すると肺炎など全身に症状が出ることもあります。
原因としては服用薬剤の副作用や、鼻炎による口呼吸、自己免疫疾患、
加齢による口腔機能低下などが挙げられます。
唾液の分泌を促すためには、唾液腺を刺激するマッサージが効果的となります。
唾液の分泌が低下している朝方や食前がおすすめです。
食前に取り組むことでむせにくくなります。
口腔粘膜の乾燥、舌や粘膜に痛みがある場合は
粘膜の保湿が必要ですので、保湿剤のスプレー、ジェルをお出ししています。
口腔乾燥が気になる方は、スタッフまでお尋ねください。

歯科衛生士 M.M

 

<セルフチェックしましょう!>


  • 水をよく飲む
  • 夜中に渇きで目が覚める
  • 乾いた食べ物が飲み込みにくい
  • 食べ物が飲み込みにくい
  • 口臭が気になる
  • 口の中がねばねばする

2個以上当てはまる方は
注意が必要です。
スタッフにご相談ください。

バトラージェルスプレー、バトラーうるおい保湿ジェル

 

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