副院長の一年
今回は、副院長の今年1年の院外での活動について、海外研修などを中心に紹介したいと思います。9月24日から10月1日までの8日間にかけて海外研修(アメリカ)に行って参りました。
今回は通常の歯周療法セミナー、歯周病学会やインプラント治療セミナーの参加ではなく、小児歯科と矯正の研修を目的として5名から9名と少人数でセミナーに参加してきました。
最初の4日間は、ロスアンゼルス近郊のサンタアナ(空路30分)という場所で矯正セミナー(POSアップデイトコース)に参加しました。歯列不正における早期治療の重要性や特殊な歯種の抜歯による矯正治療などのコンセプトを数多くの臨床ケースレポートをもとに研修しました。このセミナーは少人数ではありましたが、アメリカ人はもとより、ポルトガル人、中国系カナダ人そして日本人と国際色豊かな歯科医師が集まりました。また同時に、POS矯正に対する各国の評価に感心した次第でした。
後半の2日間は友人の歯科医師とともにシアトルに移動して非抜歯矯正治療で世界的に著名なDr-OGATAのオフィスの見学と非抜歯矯正治療の意義、手法の講義を受けました。ここでのトピックスは、先生は私がいつも患者様に叫んでいるように歯列不正の根本的な原因は鼻疾患などの気道不全や口腔内容積をもたらす機能不全であり、そのためにも非抜歯の矯正治療を行わなければならないと強くおっしゃっていました。また半日、MFT療法の実際を研修してきました。
ここでのトピックスは、悪習癖(指しゃぶり、舌突出癖)による開咬や上顎前突もMFT療法により装置を使用せずに治っている臨床ケースが数多くあり驚きました。先生に聞くところ、約70%が治るということでした。
今回の研修の行程はアメリカ西海岸を南から北へ縦断する少し強行でしたが、自分としては参加が少人数という事もあり内容の濃いものを期待していましたが、予想通りの結果として、自分自身充実した研修ができ、これからの平野歯科医院における小児歯科の貢献への礎となれば幸いと感じております。なお、患者様やスタッフのご協力に感謝しております。
副院長 H.J
また、5月30日に行われた第17回日本臨床歯周病学会において、副院長は、エムドゲイン臨床調査という題目で発表されました。エムドゲインとは、スウェーデンで開発された失われた歯周組織を再生させる薬であり、今、世界的に注目を集めている薬です。今回の発表は日本臨床歯周病学会のエムドゲインの調査委員である副院長が全国の臨床医の多くのデータをもとにその有効性について調査され発表したものであり、今後の貴重なデータになるものと思われます。またこの他に副院長はスタディーグループヘの参加、インプラント、咬合などの各種講習会への出席、大学での研究など、非常に忙しい日々を送っています。
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