院内新聞「多歯言」<第07号>

院内新聞「多歯言」<第07号>

発行:医療法人社団慈篤会 平野歯科医院
発刊日:2000年6月4日

~患者様から~

今回は本院に1才から通っている、小学4年生のI.Mさんが図工の時間に作ってくれた、“I歯科医院”の模型を紹介します。とても、よく観察されていて治療中の様子が良く伝わってきます。診療台の向こうの壁には、時計や植物、歯磨きのポスターなどが彩りよく描かれていて、とても明るい診療室になっていますね。Mちゃんのように気楽な気持ちで、歯科医院に来てくれる子が増えてくれればよいと思っています。
Mちゃん、どうもありがとう!!

~虫歯予防週間に寄せて~

What is mouth?(~口とは~)
口は人間にとってすぱらしいものだそれは人間の情緒においても日々の生活にとってもまた人間の美しさにとっても・・・。
-口-それは今まさに私が生きていることを表している。
もし、動物が歯を失ったとき、その動物の死を意味する。歯を失ったとき彼らは生き続けることは不可能であり、その生は終わりを告ぱ、やがて彼らは死んでいく。
人間にとって、口は会話を楽しみ、愛を語り幸せ、喜び、怒り、悲しみを表す。口は愛情の入り口であり、食べ物を取り、生き、そうして人間は栄えていく。だからこそロは、どんな犠牲を払おうとも、十分な注意と管理を受けるだけの価値を持っている。

~Dr.ハロルド・ワース~
そこで、世界一の長寿国であり、超局齢化社会を迎えた日本の現状に直面し、中高年者の少しでも充実した人生を確保し得るには、自身の能力を短り、それに適応したロ腔衛生管理が如何に重要であるか、再認識する必要があります。口腔機能の低下は、様々な生命維持のメカニズムのバランスを崩し、徐々に全身状態の劣化、全身疾患、運動機能低下、感覚、消化能力、思考能力等々、個体差はあるが、何らかの衰えを感ぜざるを得ない。
特に精神的には、退行性で、子供っぽい未分化な状態へと逆行する。’社会に認めてもらいたい’という欲望が芽生えてくる。あえて性格的傾向を分類するならば…
1.自己中心的傾向-表面的には頑固でわがまま
2.心気的傾向-必要以上に病気を恐れる感情
3.猜疑的傾向-理想と現実のギャップ(ひがみ、嫉妬)
4.保守的傾向-昔ながらの考え方、習慣を大事にする。
5.愚痴悔恨的傾向-かつての取り返しの不可能な不幸や失敗を悔やむ。
等々の心理的傾向を好むと好まざるとに関わらず持つようになる。かく言う私も昭和一桁生まれ、当然その一人です。
戦前、戦後を体験した方々は、大なり小なり波瀾万丈の人生を経て、現在があると思います。歯科医としてそれらの方々の口腔を拝見し、残された一歯、一歯を見るとき、人生のドラマを感じ、胸が熱くなる思いです。今からでも決して遅くはありません。素直な気持ちで、私たち予防歯科スタツフと一心同体になり、少しでも不安のない、明るく充実した生活を守るよう、口腔の清掃、健康管理を実行しようではありませんか。その為我々医療スタッフは全力を傾倒します。
院長 H.Y

コンクールF

コンクール<F>をご存じですか?簡単に言えば虫歯や歯周病の抑制効果がある薬用洗口液です。虫歯や歯周病の原因の一つは歯垢です。歯垢とはどういうものなのでしょう。私たちは毎日食事をします。その汚れ(食べかすなど)が歯や歯肉に残り、口の中に常に住みついている細菌の存在によって、歯の表面にぬるぬるとした付着物を作ります。(歯垢)歯に付着した歯垢は数日経過すると石灰化し、石のように硬い付着物になります。これが歯石です。歯垢はブラッシングで除去することが可能ですが、歯石は不可能になります。コンクー ル<F>は口腔内を清潔にし、歯垢が付着しないようにコントロールする働きをします。それは、殺菌効果のあるグルコン酸クロルヘキシジン、消炎効果のあるグリチルリチン酸モノアンモニウム、を配合しているからです。また、緑茶抽出成分を含んでいることにより、口臭予防効果もあります。
〔使用方法〕
1. コンクール<F>キャップ半分をコップに入れ、キャップニ杯分の水で薄める。
2. 歯ブラシに時々つけながらプラッシングを行う。
3. ブラッシング後、コップ半分の水で薄め、口に含んで隅々に行き渡るようにうがいをする。
うがいだけで使用する場合はコップ半分の水にコンクール<F>を5,6滴入れて、使用して下さい。一日2,3回使用すると効果的です。関心のある方は、スタッフに声をかけて下さい。
(歯科衛生士 K.Y)

お茶と健康

お茶(緑茶)が健康のために良いことをみなさんは知っていますか?お茶に含まれる成分であるフッ素、カテキンによって虫歯の予防効果があるようです。

虫歯は最初に虫歯菌が酵素を出して食物の中の糖から水に溶けない物質〔グルカン〕を作ることから始まります。

このグルカンを介して歯の表面に菌が付着して、歯垢の中で糖から酸ができ、歯に穴があくことで虫歯は進行するのです。
そこでお茶の成分であるフッ素が歯のカルシウムと結合して酸にやられないよう歯を強化し、カテキンの強力な抗菌作用で虫歯菌を直接やっつけ、歯垢の形成を阻止するのです。この効果によりお茶は虫歯を予防するのです。

虫歯予防以外の効果としては、発ガン物質の力を抑制したり、高血圧、脳卒中の予防、インフルエンザウィルスを殺す作用、食中毒菌の増殖阻止効果、胃潰瘍を抑える効果、眠気覚まし、脱臭効果などがあります。
みなさんも健康維持につながる、安全で健康なお茶(緑茶)をもっと飲みましょう。
(歯科助手 H.N)

母歯手帳情報
まもなく100名突破!!

患者様の母歯手帳に対する興味、関心は、思っていた以上に高く、もうじき100名を越えようとしています。あまりの反響の高さに私たちも正直とまどっていますが、それだけに、みなさんの要望に応えるべく、よりいっそう手帳を充実ざせていきたいと思っております。尚、手帳を希望される方は、近くのスタッフに気軽に声をかけて下さい。

母歯手帳母歯手帳

~ご存じですか~

(虫歯予防はいつから始まったの?)
第一回の虫歯予防デーは昭和3年(1926月4日、日本歯科医師会、文部省主催、ライオン歯磨共催で、全国公立学校を中心に一大キャンペーンが行われた。小学校では、歯磨きの歌にあわせて、全校一斉に歯磨き体操が行われた。戦後、予防週間となり、今回で72回である。ちなみに、学校歯科医が委嘱されたのは昭和7年です。

あとがき

「多歯言」第七号はいかがでしたか?
みなさまが一生涯健康で過ごせるようスタッフ一同、心より願っております。
ご意見、ご感想がありましたら是非お聞かせ下さい。今回、作品の掲載を快く引き受けて下さいました磯めぐみさんに心から感謝いたします。
第八号は平成十二年十一月八日発刊の予定です。

〈編集委員〉

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