院内新聞「多歯言」<第13号>

院内新聞「多歯言」<第13号>

発行:医療法人社団慈篤会 平野歯科医院
発刊日:2003年6月4日

講習会に行ってきました

3月21日~23日の3日間、私達(with副院長)は宇都宮市で開催された口腔筋機能療法の講習会を泊まり込みで研修してきました。
筋機能療法とは口腔周囲筋のバランスが悪いために生じる問題(不正咬合・顎骨の成長不全・矯正の後戻り・歯周病など)を筋肉のバランスを整えることによって予防または改善し、歯列や顔面を正常な形態で維持できるようにするための訓練です。今回はその訓練方法を学びました。この講習会には各地からたくさんの歯科医師、スタッフが集まり、とても活気あふれるものでした。他院のスタッフと共に学ぶ機会はとても新鮮で良い刺激を受けます。これからも患者様のために、知識・技術の向上に努めていきたいと思っています。
(DH K.Y )

歯周病に使われる洗ロ剤

最近ではすっかり定着した洗口剤ですが、種類や効能が多岐に渡ってどれを選んでいいか迷うところです。その中でも歯周病予防に効果がある洗口剤についてお話ししたいと思います。
歯周病の一つの原因であるプラーク(歯垢)は歯磨き後1~2分で細菌が付着し、2~3時間で細菌が増殖されると言われています。洗口剤の抗菌、殺菌成分は、プラークや最近の付着を抑制する働きをし、数時間清潔な状態に保つことができます。しかし洗口剤のみでは、プラークの除去効果がほとんどないため、必ずブラッシングでの清掃後、ご使用下さいゆいくつか沁主な抗菌、殺菌成分と商品名を挙げますので参考にして下さい。
(成分》(商品名)(効果)
チモール(リステリン)20~30%
トリクロサン(デンターシステマ)25~40%
↑持続性が低い
クロルヘキシジン(コンクールF)40~60%
↑持続性が高い
また現在平野歯科医院では、洗ロ剤と同じくらいの効果が働待できるジェルコートF(クロルヘキシジン含有)もご用意しておりますので歯磨き粉の代わりとしてお使い下さい。
(DH K.A)

治療後の歯を長持ちさせるには

歯に金属の詰め物をしたり、かぶせたりしたのに、数年後、金属と歯の境目から、また虫歯が再発したという経験がある人も多いと思います。
この原因として色々考えられますが、特に金属の歯の作り方に問題があるのです。虫歯菌は目に見えないほど小さく1ミリの1000分の1単位で顕微鏡でやっと見える大きさです。
この小さな虫歯菌が金属と歯の境に入ってくると虫歯になるのです。
よく金属と歯があっていない詰め物やかぶせ物を目にしますが、金属を除去してみるとほとんどの歯が虫歯になっています。
平野歯科医院では、このような問題を解決するために色々な対応策を取っています。まず大事なことは、金属と歯の境目を極力合わせること。その為に顕微鏡を使ってつめ物やかぶせ物の歯との歳目を合わせています。もちろん、虫歯菌が境目に入ってこないようにするためです。
さらに、金属を歯に装着する前に虫歯の進行止めを歯の表面に塗ります。虫歯の進行止めは、フッ化ジアミン銀で、フッ素と銀が歯の表面に畷着して虫歯の進行を止めます。
このように手間をかけることにより、再治療を防ぎ、虫歯の予防をしています。
もちろん、半年に一度のリコールが虫歯の予防には最も重要であるのは言うまでもありません。
(Dr K.N)

歯間ブラシの使い方

歯間ブラシとはワイヤーにナイロン毛のついた歯と歯の間を磨く小さなブラシのことです。歯間部のプラークを放置しておくことは、’虫歯や歯周病の発生につながります。
歯間ブラシにはサイズや形が様々あります。まずは歯間部にあったものを選択することが大切です。歯間ブラシのサイズは挿入するときにスムーズに入るくらいの太さのものを使用しましょう。不適切な太さの歯間ブラシの使用や使用方法を誤ると歯肉退縮を引き起こしたり、歯肉の形態を変えてしまうなど、粘膜を損傷する恐れがあります。
『使用方法』
1,持ち方
歯間ブラシのグリップを鉛筆を握る様に把持しその手の小指または薬指を顎や頬に固定します。
2,挿入方向
歯と歯の間に垂直に挿入します。必ず鏡を見ながらゆっくりブラシの毛が見えなくなるまで挿入しましょう。奥歯は頬側からだけではなく舌側からも使用します。
3.動かし方
歯肉を傷つけないように軽く歯肉に添わせ、また一片ずつ歯面に添わせて数回往復させます。垂直方向だけだと歯間ブラシが当たらない部分もあるので少し斜めに動かすと効果的です。鏡を見て歯面にブラシがそっているか確認すると良いでしょう
『使用する際に注意すること』
1,サイズの合った歯間ブラシを選択する。
2,ワイヤーの先端で歯肉を傷つけない。
3,力を入れすぎない。
4,隙間の狭い部分には無理に使用せずデンタルフロスを使用する。
5,歯肉の腫れがひどく、痛みがある場合は柔らかい歯ブラシで磨き、ある程度歯肉が改善してから使用しましょう。
歯間ブラシは補助的に使用する道具です。必ず歯ブラシで磨いてから使用して下さい。また、ブリッジの清掃にも効果的です。正しい使用方法で磨くようにしましょう。
(DH K.Y)

昼間のクレンチング(くいしばり)

皆さんは普段日常生活の中で、ふとした時に上下の歯でかみしめる事はありませんか?たとえぱ、仕事中、パソコンを打っているとき、家事をしているとき、何かに夢中になっているときなどです。もしその時に上下の歯があたっていたら頬の力をぬき、歯を咬み合わせないようにしてみて下さい。それが原因で、知覚過敏、歯がしみる、歯根破折、歯の摩耗、顎関節痛、首肩こり、腰痛などを引き起こしてしまうこともあるのです。歯と歯の間が0.5?開いているのが顎の一番楽な位置だと言われています。その位置が分からない場合には、2秒間思いっきりかみしめてふっと顎の力を抜いてみて下さい。わずかに開いたその位置が、あなたの理想的な顎の位置になります。日常生活の中で、かみしめていることに気づくのは意外に難しいものですそんな場合には、普段良く手にする道具やテレビの上などにその事を思い出させるような目印をつけて歯があたらないように普段から心がけてみて下さい。
(DA H.N)

口内炎とは

「口内炎」という言葉をよく耳にされることがあると思います。
口内炎とは口腔粘膜の炎症です。頬、口唇舌にでき、白又は赤く腫れ痛みが出るなどの症状があります。
原因としては自己免疫、ホルモン失調、アレルギー、久トレス、疲労などが関係していると言われています。あるいは胃腸障害などの全身的疾患の部分症状としてみられる場合もあります。一般には1~2週間すると自然恰癒するといわれていますが、なるべく肉食をさけ早く治すために野菜や果物を多くとり俸を十分に休めましょう。
また、口内炎専用の薬もありますのでお悩みの方は、スタッフにご相談ください。
(DH A.M)

良い噛み合わせは良い姿勢から

姿勢が悪いと噛み合わせに悪い影響を与えることがわかっています。あなたが今、何支争なくやっている事が実は大変噛み合わせに悪い影響を与えているかもしれませんも、毎日1生活を、一度良く見直してみましょう。食享中の姿勢・安静時の姿勢(テレピを見ていそ時etc)・寝方(就寝中の習債)指しゃぶり頬杖・咬爪・ねそべっての読書やお絵かき右どといった様々な習癖は、永久歯の生え替わりが遅くなったり、噛み合わせがうまくできないといったような『不正の原因』につながってしまいます。こうならない為にも、できるだけよく観察したいものです。姿勢をよくすることにより体全体の筋肉や顎の筋肉のバランスがとれて自然によい噛み合わせになるのでみなさんも日々の生活習慣を見直してみて下さい。
(DA N.F)

あとがき

「多歯言」第十三号
私共の新聞づくりも早いもので7年目を迎えました。
今回は子供にも親しみやすい絵柄を用いました。いかがでしたでしょうか?
これからもお子さまからお年寄りまで親しみやすい多歯言を考えていきたいと思います。
お楽しみに!
第十四号は平成十五年十一月八日発刊の予定です。

〈編集委員〉

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