院内新聞「多歯言」<第12号>

院内新聞「多歯言」<第12号>

発行:医療法人社団慈篤会 平野歯科医院
発刊日:2002年11月8日

ブラッシングセミナーに参加してきました

私達、平野歯科医院スタッフは、8月18日と9月1日に、東京都駒込の医歯薬出版のピルで行われた、ブラッシングセミナー「歯肉を診る・歯肉を読む」に行ってきました。
当日は、全国各地から約50名の歯科医師と歯科衛生士が集まり、歯科臨床的な角度と病理学的な角度から、ブラッシングと歯肉との関係を学ぶことができました。
そのプラッシングセミナーでは、2つの歯科医院が、それぞれの重度歯周炎の臨床例を挙げ、様々な方法でブラッシングを行い、プラッシングのみでどのように歯肉が回復していくのか、歯肉の回復段階をピデオやスライドで見ていきました。
プラッシングを行うときに、歯プラシを当てられないほどの強い痛みがある重度の炎症の歯肉も、歯科医院のスタッフに指導されたレことをしっかりと守り、根気よくプラッシングに励むことで、歯肉が見違えるほど改善されるということに改めてプラッシングの大切さを実感しました。
つまり、どんなに重度な歯周炎の場合でもブラッシングのみで歯肉の治癒が期待できるということなのです。
そこで、平野歯科医院では、今回学んだことを踏まえて、ブラッシング指導で、歯肉を治癒に導くということをより深く考えていきたいと思います。ブラッシングの大切さを伝えつつ、患者様のストレスにならないような楽しいブラッシング指導を提供できたらと思います。
(DH H.M)

セミナーの症例(ブラッシングのみで改善した症例)

術前
術前
ブラッシング前
出血、腫脹、少し膿もある状態です。
ブラッシング法は主としてスクラビングです。

約1ヵ月後

術後
術後
ブラッシング後
歯肉からの出血、腫脹がなくなった状態です。

友愛幼稚園に行って来ました

9月29日(日)に小田原市にある友愛幼稚園へ歯科検診に行ってきました。5~6才の園児約70名とお母様方の参加でした。歯科検,診といっても虫歯のチェックの他に歯の写真を撮ったり、歯並び、かみ合わせ、舌小帯(舌の裏のスジ)、舌癖を見たり、歯型をとりました。
その中でも歯型をとるときは、印象材が固、まるまでの時間、園児があきないように色々1なことを話したり、後どれくらいで固まるのかタイマーを見せたりと工夫し、頑張ってもらいました。印象材を見た園児達は「それやったことある一」と言う子もいれば「何やるの?」と不安げな子、「ガムみたいなやつならやってみたい」など様々でした。
1人1人の検診が終わると、その子の状態をお母様方に説明し、今気になっていること、また質問などを答えました。お母様方はとても熱心な方が多かったです。歯科医院外で検診をしてみて、それぞれ役割分担し、子供達と和気藷々と楽しくできました。
小さいうちから虫歯のチェックだけでなく、歯の写真を撮ったり、歯並び、かみ合わせ、舌小帯、舌癖、歯型をとっておく必要があると思います。そうすることによって歯並びやかみ合わせを改善する手助けができます。
(DA)

パントモは定期的になぜ撮るの?

パントモとはレントゲン撮影法の一つで、1枚の大きなフィルム上に上下顎の全体像を映し出したものをいいます。その為、直接見て確認することのできない顎骨内の病変(樋瘍など)や歯根の状態(完成状態、歯胚の位置)虫歯や歯石の有無など口腔全体の状態を把握することに適しています。又、定期的(1年に約1回)に撮影を行えば、時間の経過とともに変化していく口腔の記録ができ、それは診療においてとても重要な資料となるのです。しかし患者様の中には放射線の危険性を心配される方もいらっしゃるかも知れません。
撮影で行われる放射線量はごくわずかで危険なものではありません。それよりも1枚のレントゲンを撮らないことで疾病を見逃してしまうことの方が痛手は大きいのです。それに早く疾病を見つけ処置をした芳が結果的にレントゲンの撮影回数も少なくて済みます。
これらのことからも、定期的にパントモ写真を撮影し、チェックしていくことは健康なロ腔を維持するために大事なことだと思われます。
(DH K.Y)

デンタルフロスの使い方

皆さんはデンタルフロスを使用したことはありますか?フロスについて聞いたことはあるかも知れませんが使用したことはない、そんな方も正しい使い方や必要性を知り健康な歯と歯肉のために使用してはどうでしょうか?フロスを使用すると歯と歯の間や歯と歯肉の間の歯垢を勢果的に取り除くことができ歯ブラシだけの場合よりもプラークの除去率を95%に上げられると言われています。では、正しいフロスの使い方について説明します。
1)容器から40?ほどの長さにフロスを切り左右の中指に2,3回巻きつけます。
2)人差し指か親指の先を使ってピンと張り、左右の指の間は1~2?離して下さい。
3)歯と歯の間にゆっくり斜めにして動かしながら通します。
4)加減しながら歯肉に少し隠れるまでフロスを持っていきます。
5)歯の側面を上下にこすりながら3回程上下させます。これを両隣の歯に行って下さい。
フロスは補助的な物なのでプラッシングの後お勧めします。時間があるときに鏡を見ながら歯肉を傷つけないよう丁寧に行って下さい。フロスを希望の方はスタッフまで声をお掛け下さい。
(DA O.H)

義歯の取り扱いについて

虫歯や歯槽膿漏等で、残念ながら歯を失ってしまうと、義歯(入れ歯)を入れる場合があります。特に初めて入れる方は、色々な不安があると思います。
義歯は使用しはじめて、すぐに咬めるとは限りません。どこか痛みを感じたときは、調整が必要かと思います。無理に入れたりすると、変形したり、割れてしまうこともあります。
義歯の出し入れは面倒ですが、清潔を保つためにも、外して清掃して下さい。夜寝るときは、バネをかけている歯や粘膜のために、外しておいた方がよいです。(残っている歯の状態などによっては、そうでないこともあります)この場合は”義歯洗浄液”などに入れておくと良いと思います。(当院にもあります)
良く咬めて、おいしく食べることができるためにも、何か気になることなどありましたら、スタッフに聞いて下さい!
(DA S.T)

『高齢者良い歯のコンクール』に受賞しました

「高齢者良い歯のコンクール」を知ったのは平成12年8月の二宮町広報でした。早速応募し、優秀賞を頂きました。平成13年は一次審査に選出されましたが、一身上の都合により参加できませんでした。平成14年は9月29日(日)に診査を受け70歳代のグループで再度優秀賞を頂き大変光栄に思っています。平塚市医師会長のお話ですと応募者が年々増加し今年は応募者34名中書類診査で21名に絞られたそうです。
私は平野醤科医院分院にお世話になってから約15年位になると思いますが、この間適切な治療やアドバイスを受け今日に至っており、先生やスタッフの皆様に大変感謝しております。
私が歯で日常心かけていることは次のようなことです。
1)食後は必ず歯磨きを励行する。
2)歯の様子がおかしいと思ったら直ちに受診する。
3)1年に1~2回のリコールチェックを受ける。
以上の3点については今後も実行し長く良い歯を保存したいと思います。
(W.Y様)


優秀賞おめでとうございます。

新しい歯科材料
” ハイブリッド”

皆さんの中には、糸切り歯(犬歯)のすぐ後ろにある小さな臼歯に金属の詰め物が入っている方はいませんか?
また、もし入っているなら大きく笑ったときに、その金属が見えてしまうことを気にされて口を手で覆ったり、あまり笑わなくしたりしていませんか?
そんな方に朗報です!!
健康な歯と同じように色見本から色合わせができ、適合精度も良く、硬さも限りなく歯に近く、精神衛生上もフォローしてくれます。
ハイブリッドは次世代の爵科材料として私共も期待しています。
しかし、歯の残り具合によって使用できないこともありますので、歯科医師に一度声をお掛け下さい。
(Dr T.Y)

あとがき

様々なトビックスが第十二号にはありましたが、いかがでしたか?
これからも新旧の情報をよりわかりやすく、患者様に伝えていきたいと思います。
第十三号は平成十五年六月四日(虫歯予防デー)に発刊の予定です。

<編集委員>

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