院内新聞「多歯言」<第06号>

院内新聞「多歯言」<第06号>

発行:医療法人社団慈篤会 平野歯科医院
発刊日:1999年11月8日

副院長の一年

今回は、副院長の今年1年の院外での活動について、海外研修などを中心に紹介したいと思います。9月24日から10月1日までの8日間にかけて海外研修(アメリカ)に行って参りました。
今回は通常の歯周療法セミナー、歯周病学会やインプラント治療セミナーの参加ではなく、小児歯科と矯正の研修を目的として5名から9名と少人数でセミナーに参加してきました。
最初の4日間は、ロスアンゼルス近郊のサンタアナ(空路30分)という場所で矯正セミナー(POSアップデイトコース)に参加しました。歯列不正における早期治療の重要性や特殊な歯種の抜歯による矯正治療などのコンセプトを数多くの臨床ケースレポートをもとに研修しました。このセミナーは少人数ではありましたが、アメリカ人はもとより、ポルトガル人、中国系カナダ人そして日本人と国際色豊かな歯科医師が集まりました。また同時に、POS矯正に対する各国の評価に感心した次第でした。
後半の2日間は友人の歯科医師とともにシアトルに移動して非抜歯矯正治療で世界的に著名なDr-OGATAのオフィスの見学と非抜歯矯正治療の意義、手法の講義を受けました。ここでのトピックスは、先生は私がいつも患者様に叫んでいるように歯列不正の根本的な原因は鼻疾患などの気道不全や口腔内容積をもたらす機能不全であり、そのためにも非抜歯の矯正治療を行わなければならないと強くおっしゃっていました。また半日、MFT療法の実際を研修してきました。
ここでのトピックスは、悪習癖(指しゃぶり、舌突出癖)による開咬や上顎前突もMFT療法により装置を使用せずに治っている臨床ケースが数多くあり驚きました。先生に聞くところ、約70%が治るということでした。
今回の研修の行程はアメリカ西海岸を南から北へ縦断する少し強行でしたが、自分としては参加が少人数という事もあり内容の濃いものを期待していましたが、予想通りの結果として、自分自身充実した研修ができ、これからの平野歯科医院における小児歯科の貢献への礎となれば幸いと感じております。なお、患者様やスタッフのご協力に感謝しております。
副院長 平野 治朗

また、5月30日に行われた第17回日本臨床歯周病学会において、副院長は、エムドゲイン臨床調査という題目で発表されました。エムドゲインとは、スウェーデンで開発された失われた歯周組織を再生させる薬であり、今、世界的に注目を集めている薬です。今回の発表は日本臨床歯周病学会のエムドゲインの調査委員である副院長が全国の臨床医の多くのデータをもとにその有効性について調査され発表したものであり、今後の貴重なデータになるものと思われます。またこの他に副院長はスタディーグループヘの参加、インプラント、咬合などの各種講習会への出席、大学での研究など、非常に忙しい日々を送っています。

ついに完成!!母歯手帳

ついに母歯手帳が完成しました。現在当予防歯科では口腔領域全体の健康維持を目標としています。この母歯手帳のスタートは0-5歳と考えており、永久歯列完成(0-12歳)までの期間の貴重な資料とさせていただきます。
手帳を希望される方は受付まで。無料で配布しています。

母歯手帳

古老のつぶやき
– 第4話 –

孫の乳歯

私には4人の孫(外孫2人)がいる。じじ、ばばにとって孫ほどかわいいのが人情。私も人並み以上の孫馬鹿で、手放しで孫の成長を喜んでいます。そんな孫も今では上の孫息子は、中学2年、下の孫娘は小学6年となり、今や私より大きな靴を履き、身長は3センチも大きくなった。全く子供の成長速度には目を見張るものがあります。今年6月、下の孫娘の最後の乳歯が抜け、やっと孫たちの乳歯のおつとめが完了した。そこで年1回誕生日に取った歯型の模型と保存しておいた脱落した乳歯で交換期標本を作ってみました。(写真A参照)照)毎日決まった時間に孫と3人で風呂に入り、歯をみがいたり、歌を歌ったり、小さな物語を私に聞かせたり、水鉄砲で湯のとばしっこ。嬉々として戯れ、それは人生天国でした。生後6ヶ月から乳歯が生え始め1歳半で、萌出完了。5歳で抜け始め12歳(小6)で交換完了。12年間が乳歯の一生でした。それは短い一生かもしれないが、子供にとって、また若い両親や家族にとっても生涯で一番大事な思い出多い時期ではなかったか一・(七五三、入園、入学、運動会、学芸会、遠足、お正月、クリスマス…)など、限りなく思い出は続く。今こうして小さな真珠のような乳歯を眺めていると(写真B,C参虫歯にもならずぴかぴか輝いている小さな乳歯を見つめながら、この子たちの光り輝く未来に熱い思いをはせている私。2組の乳歯交換期標本は予防歯科医の私にとって貴重な体験と同時に一生の宝として大切に大切にしておきたい。
院長 平野 美治
尚、乳歯をお持ちでご希望の方がいましたら模型をお作りします。

咬合育成について

皆さんは、歯はどの位置に並ぶと思いますか?
実は、外側が頬や唇の力、内側が舌の力の中立の所に歯は並ぶのです。
昨近、子供の顎が小さくなったと言われますが、統計的に見ますとそうではなく・顎の上に並ぷ歯列のアーチが小さくなってきたことがわかっています。内側の舌の力が弱いため、外側の力に押されアーチや口腔の容積が小さく、その結果として、体に取り込まれる酸素の量も減っているのです。原因は、指しゃぶり、おしゃぶり、ガムや硬い食べ物が減ったことにより舌や周囲の筋があまり鍛えられないまま歯が並んだ為です。生きていく上で必要な酸素をいっぱい取り込み、より元気に人生を過ごしてもらいたく、小児の時期より機能面(舌や周囲筋の訓練)、形態面(歯列)を当院では咬合育成しています。これらのことから平野の予防は、お母さんが妊娠したときから始まります。詳しくはスタッフに気軽に声をお掛け下さい。
(分院長 玉手 良和)


あとがき「多歯言」第六号はいかがでしたか?
「多歯言」もみなさんにとても好評で大変感謝しております。平野歯科医院でも母歯手帳が完成され、新しいスタートをきることができました。これからもスタッフ一同皆様の口腔内を始めとする健康管理につとめていきたいと思っております。
ご意見、ご感想がありましたら是非お聞かせ下さい。
第七号は平成十二年六月四日発刊の予定です。
〈編集委員〉
田所 聡  萩原 尚美  深沢 康子  保坂 真代  山 みゆき
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