院内新聞「多歯言」<第03号>

院内新聞「多歯言」<第03号>

発行:医療法人社団慈篤会 平野歯科医院 発刊日:1998年6月5日
「混迷の時代、暗いニュースばかり聞かされる昨今、平塚が少しでも良くなり、地域の人達が活力と勇気を持ってほしい」との願いを込めて、立体彫刻モニュメントを、本院前に設置しました。その作品は、『潮騒を聴く』と名づけられ4月5日に関係者ら多数の方お集まり頂き晴天の内、盛大に除幕式を行いました。このモニュメントは3つのオブジェから成り立ち、21世紀が音を立てて変わっていくありさまを表現し、「時代の叫びを聴け」とも受け取れる3つの耳にも似たオブジェの組み合わせであります。これを機に、私たちの力で明るい未来を作りましょう。歯磨きの話今年も、早6月4日の『虫歯予防週間」を迎える頃となった。全く時のたつのは早いものだ。私は、10数年前、中国韓国と予防歯科の講演をしたことがある。その時の話で、「同じ箸を使い、米を食べ、漢字を使う民族だ。」と近親の意を表したことがあった。ところが、日本人ぐらい清潔好きの人種はいないのではないかと気付いた。なぜ?それは、箸、茶碗、湯飲み等、個々に自分のものが決まっているからだ。地人の物は家族でも使わないのだ。自分のものが決まらない場ではすべて使い捨てである。ところで、そんなきれい好きな日本人がいったい何時から歯を磨くようになったのだろう。調べてみると、遠く2千数百年前に、お釈迦様により、仏教の戒律のひとつに「手洗い」「含噺」を行うべしと定められて居たとは、唯一敬服の至りだ。その仏教が中国に伝わり、宗の時代に中国に渡り修業した曹洞宗(本山、総持寺)の開祖となった道元禅師(1200-1253鎌倉時代)によって日本に伝えられたのだ。 次号へ続く  院長 平野 美治

甘味料について

皆さんは、砂糖についてどのくらい御存知でしょうか。砂糖はショ糖を主成分として、水溶性で保存性に富んでいます。砂糖は754年、中国の僧、鑑真が黒砂糖約300kgを天皇に献上したのが最初の渡来で、当時は宝物のようなものだったそうです。1200年以上にも渡り、その砂糖は私たちの体の中に入ると、カルシウムやビタミンと共に、エネルギーとして大切な役割を果たし続けているのです。では、私たちは1日にどのくらいの砂糖を摂取すればいいのでしょうか。何と...子供-20g、大人-40gが理想とされています。 オレンジジュース-350ml中35g スポーツドリンク-350ml中15g アイスクリーム-100g中に25g あんぱん1個-45g このように、日頃何気なく□にする食品にもたくさんの砂糖が含まれていることがわかります。これでは、育ち盛りの子供たちや大人でさえも、簡単に砂糖を取り過ぎてしまうことになります。砂糖を取り過ぎるとカルシウムやビタミンが不足し、 視力低下 骨折 集中力の低下 ...これらの原因にもなるのです。しかし『虫歯になるから』とか『太って身体に悪いから』などと言って、砂糖を敬遠し、私たちが砂糖を含んだ甘くておいしい食晶を食べなくなってしまったら、味気なくて物足りない食生活になってしまうかもしれません。甘いものを食べたらうがいや歯磨きをしてムシ歯予防を心がけてみたり、1日に食べるお菓子の量を決めたりしてバランスよく楽しい食生活を送りましょう。 (歯科助手 三上 真代)

イライラ ~古老の話第2話~

ピアノヘの想い

「光陰矢の如し」恐ろしいことに私はいつのまにか還暦を迎えてしまいました。 人生僅か50年の時代ならば、既に土の下で眠っている年齢です。その私がいまだにピアノにこだわっているのは自分でも不思議でなりません。私のふるさと小倉は映画『無法松の一生』でおなじみの九州北部にあります。その街はずれに通っていた小学校があり、毎年秋になると学芸会が行われて全学年がそれぞれの至芸を披露するのです。劇、合唱、合奏、などがあり戦後、物のない時代だっただけに、それは楽しみな一日でした。私が5年生の時、この学芸会で6年生の女の子がピアノを演奏しました。白いドレスが黒い縦形ピアノに際立ち、細い指が鍵盤を魔法のように自由自在に動くのです。そして美しい耳、新しい旋律が広い講堂に響き渡り彼女がまるでお姫様のように見えました。私は驚きと感動で彼女の姿が舞台から消えても頭の中に今でも幻影となって残っているのです。それからというものはすっかりピアノのとりこになってしまったのです。それも一生私から離れることのない羨望となったのです。あれから50年たった今、わが家の洋間にはグランドピアノがあります。ピアノがそばにある生活なんて、昔のことを思うと夢のまた夢のようです。毎日主婦業の終わった後一時間の練習を確保しています。どんなに疲れていても弾きたいと思うし、嫌なことがあれぱ尚更ピアノが恋しくなります。かつて手の届かなかった名曲の数々が楽しめるようになりうれしい限りです。まさに継続は力なりお陰様で私の音楽の世界は年ごとにふくらむようです。新発見や、人々との出会いなど生きていることは素晴らしい!と思います。そして現在、私はピアノヘの深い想いを込めて近所のかわいい子供達とピアノを学び合っております。子供達は私のピアノヘの想いなど知る由もなくごくあたり前のようにドレミの手ほどきを受けるのです。子供との関わりの中で、昔と今の価値観の違いに戸惑うことも多々ありますが、現在を理解することが先決と思うと逆に私の方が色々と学びます。ピアノは私にとって、夢を授けてくれる宝物です。ましてや、私にはもったいないほどの立派なピアノです。不思議にも怠け心が起こらないのです。これは性能の良い楽器の威力かも知れません。今日もまた、家族にご近所に迷惑のかからぬようにピアノの前に座ります。明日も次の日も、私が元気である限り指先は鍵盤を走り続けます。 (平塚市在住 O.K)

~予防室からPRT3~

シーラント予防処置について

虫歯になりやすい場所はどこか御存知ですか。歯のかみ合わせ面、歯と歯の間、歯と歯肉の境いの部分が主なところです。よく咬む為にとても大事な役目をしている奥歯の咬合面の溝に、透明な樹脂を流して直接食物や液が触れないようにする予防処置を『シーラント』と言います。ただこの処置は永久的なものではなく、咬み合わせやお口の中の状態歯磨きの仕方などにより、一部すり減ったりはずれたりすることもあるのでリコールでチエックしていくことが大事です。また、乳歯も永久歯も一度に全部萌出するのではなく、順番にはえてきます。はえたての歯はまだ弱いので、その都度チエックを受けながらシーラントをしていく事が望ましいと思います。 (歯科衛生士 加藤 則子)

歯があるっていいね!!

皆さんは、歯を失うとどうなるか知っていますか? まず・良く咬めなくなります。例えば、奥歯を一本失うだけで、咬む力は20%も低下します。そして、片側の奥歯を4本失うと、健康時に比べて{半分の力しか咬めなくなってしまいます。更に、抜けたままにしておくと、隣りの歯が移動したり(図1)咬み合わせている歯がのびてきたり(図2)します。そして、そのまま放置してしまうと顎が歪んだり、肩こりになったり、胃に負担がかかったり等、全身に影響がでてきます。たった1本失うことで様々な変化がでてきます。ですから、歯一本の重要性を考えて食生活や、歯磨きをもう一度見直してみて下さい。 (歯科衛生士 山 みゆき)

歯には神経があるということを御存じですか? 歯が痛んで神経を抜いた経験のある入もいるのではないのでしょうか。むし歯は、神経をとってしまえば一時痛みはなくなりますしかし、それで安心してはいけません。神経のなぐなった空間から細菌が侵入し根の先から骨に達すると、そこに膿の袋ができてしまいます。根の治療をする際に、歯の根の中に何回も針を入れたり、レントゲンをとったりしていたのを覚えていませんか?これは大変大事な治療なのです。神経がなくなって空間となった歯根の穴を完全に清掃して消毒し、防腐剤をっめて密封することによって歯根の先が悪くなるのを防ぎます。根の治療は難しく、時間や日数がかかり、患者様にとっても、根気のいる治療になります。しかしこの治療が成功した際には、大切な自分の歯を抜かずに将来永く使うことができるのです。 (歯科助手 深沢 康子) 1:むし歯で痛んだ神経の孔を通って細菌が進入し,根の先に膿の袋ができています。 2:汚れた神経の孔を清掃器具できれいにして消毒ます。 3:完全に消毒したら防腐剤で密封します。

あとがき 「多歯言」第三号はいかがでしたか? 皆様が一生涯健康で過ごせるようスタッフ一同心より願っております。皆様の、ご意見・ご感想をお待ちしています。第四号は十一月八日発刊の予定です。今回、原稿を快く引き受けてくださいました小野寺様に、心から感謝いたします。 〈編集委員〉 玉手 良和・大八木 孝昌・黒河内 良伎・高崎 幸子・.藤山 愛子・古尾谷 香子・三上 真代・渡部 聡子
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