院内新聞「多歯言」<創刊号>

院内新聞「多歯言」<創刊号>

人間的医療の復権を たわごと – 発刊にあたり –

院長 平野美治
物質的に豊かであればいい、便利で能率があがればいいという現代科学文明の流れ、その濁流の渦の中で私たちの失ったものは余りにも大きい。そして速いテンポで人間の物質化と非個性が進展していく。「安楽」つまりなるたけ楽に生きるということは、できるだけ頭を使ったり、体力を働かせない様にすることです。
その前に立っただけで開くドア、あるいは頭脳の働きを代替するコンピューターの出現と、狂気の様なマスメディアの発達などを思えばうなずけることです。この様な状況下で人間の体力・精神力の弱体化は火を見るより明らかです。
精神と肉体を鍛え、たくましく育てていく考えは遅れたものとして排除され、困難な事態と取り組むことが新しい自分を育てあげていくということは不可能になり、急速に何かに仕立てあげられていく社会の流れの中で心身の虚弱化は進行する一方です。そこで最も悲惨というか無惨なのは、本来心身の虚弱化を予防し、治療しなければならない医療担当者までがこの悪しきサイクルの中に巻き込まれているという事態です。
大自然の中で自分の身体を思いきって動かす事が、どんなに気持ちのいいものであるかを知らない子供たち、自然の世界で感動したり、発見したり、あるいは知る喜びを奪われています。
この様な状況下で、「文明とは何か?…文明的人間とは一体なになのか?…」と私は問いたい。このまま進んでいけば、ボタンを押し、出て来た答えだけを忠実に行うだけの人間になってしまうのではなかろうか。まさに文明化とは老人化ではないだろうか。そこで私達医療担当者の使命は、命に光を当て、非人間化を促進する時代の流れに抵抗する姿勢を確立し、持続させることだと私は確信しています。
私の提起した問題は重く苦しいものですが避けて通ろうとせずどうぞ自分の問題として、人間的な医療の復権を目指すものとして考えていただければ幸いです。

生健康歯科管理へのアプローチpart1

副院長 平野治朗

皆さんは、健康とはどういうものか考えてみた事がありますか?
健康とは『常に病気とか虚弱でないだけでなく、肉体的、精神的、社会的に良好な状態』をいいます。このことからもわかるように医療とは『治療、予防、健康増進』という手段により、患者さんに豊かで人間らしい人生を過ごしてもらうための支援だといえます。また、医療は『心身一如』という言葉からもわかるように元来人間的なもので、心と身体についての要求に応えるものでしたが、近代に於て医療は身体中心的となり、精神が取り残されていく傾向となってきました。
特に、最近では情報化社会の影響で、その傾向は更に強くなり病気の原因の究明、歯科技術の細分化などの発展は著しい反面、患者さんの心を考えた医療は、逆にものすごく遅れてしまっているように感じています。私たちは、健康とは、すべての疾患を完全に除去すれば得られるものではないと考えています。
患者さんの『気』持ちが『病(や)』まないように、平静なライフサイクルが送れるよう支援する事が私たちの目指す医療であり、それによって『気』持ちが『元』に戻ること(元気)が健康といえるのです。
次に歯科治療の大きな流れとして、

1.原因の把握と除去
2.治療
3.予後の管理

があります。1と2の段階、つまり一番頻繁に歯科医院に通院している期間は、患者さんにとってはその通院時間は長く感じるかもしれませんが、一生から考えると非常に短く一生のほとんどが管珪の期間といってもよいでしょう。
このことからも、私たちができることは、患者さんの支援であり、患者さん自身が中心となって自己の健康管理を行っていく事がとても大切なことがわかります。
歯科医療には、さまざまな性質特徴がありますが、それについては次回に続きます。

【患者様から】

正しいかみあわせで =頭痛を解消= 今回の治療でつくづくかみ合わせの大切さがよくわかりました。 その理由は、長年苦しんでいた頭痛(月に2~3回は寝込むほどひどかった)がほとんど起きなくなり、お陰様でバッファリン・貼り薬と縁が切れ、ここ一年以上はバッファリンを飲んでおりません。たまに頭痛が起きても薬を必要としないごく軽いものです。 そして、私はかなりひどい猫背で、背を伸ばしているのが大変苦痛でしたが今では、むしろ、背を伸ばしているほうが気持ちがいいのです。 また、精神面でも少し自信のようなものが出て、何かと前向きに物事を考えるようになった気がします。 その他具体的に申し上げることができませんが、とにかく若先生のお陰と心より感謝して、歯を使わせていただいております。 (大磯町在住 S.M様)

当歯科医院の患者さんが、平成8年度の『歯の衛生についての作文コンクール』(中学生の部)に入選されました。
その作品をご紹介致します。

自分の歯について    K .M

皆さんは自分の歯の模型を持っていますか、多分持っている人は少ないと思いますがわたしはそのうちの一人に入ります。なぜ私が歯の模型なんか持っているのかというと、その理由は四年前に、歯並ぴが悪いので、詳しく見るために必要だったからです。
この模型を見ると、自分の歯並びの悪さがとてもよく分かります。例えば、二本の前歯の間が上と下でずれている所や、下の右側の歯で真っ直ぐ生えずに斜めに生えている所や、八重歯の様子などが、鏡で見るよりずっと見やすいのです。
でも、見みやすくていいなと思うと同時にやっぱり歯並ぴが悪くて恥ずかしいなという気持ちになります。本当に私は歯並びが悪くて、歯を磨くのにもとても苦労します。斜めに生えている所や歯が重なっている八重歯の所などは、他の歯よりももっと気を使って麿いてあげないと、歯垢がちゃんと落ちずむし歯になってしまいます。
それで私はいつも鏡を見ながら二回磨いています。私は初め、この歯並びの悪さの原因を母があまり歯並びがよくないので、その所為だと思っていました。でもそれは.単なる自分のおごりで本当の原因は自分自身にありました。
それはあごが小さいことです。歯の生える数は決まっていますが、肝心の生える土台となるあごが小さいために歯が全部人ることができなくなってしまうので、斜めに生えたり八重歯が生えたりしてしまうそうです。
それから私は歯並びの他にもう一つ困っていることがあります。それは顎関節症のような症状があることです。大きなロを開けたりするとあごの関節がはずれそうになってしまうんです。だからうかつに大あくびなんてしたらどんなことになるか考えただけでゾッとします。この症状の原因は、テレピを見る時とか授業中とかに頬杖、をついて見たり聞いたりしているとか、ずっと横向きで寝ているとか、歯ぎしりをしたりすることだと聞きました
。私の場合は、頬杖と横向きで寝ることが原因です。でもこの原因については自分の注意次第で無くすことが可能ですが、これもあごの小ささが関係しているようです。
今までの二つの問題を解決するにはどうしたら良いでしょうか。聞いたところによると成長途中である私にはまだ治すことのできる方法があるそうです。
それは何かというと、食事の時にいっもよりたくさん、よくかむことと、硬い食べ物をなるべく食べるようにすることです歯医者さんに行って痛い思いをしなくても治せる方法があるのだと私は聞いた時とてもうれしく思いました。
だから私は今、たくさんかむようにすることを常に心がけ、フランスパンなどの硬い物を食べるようにしたりと、一生懸命がんばっています。
『しっかりかむこと』それが、毎日休むことなく働いてくれる、歯への感謝のしるしだと、私は思います。だからこれからも『しっかりかむこと』を目標に早くあごが発達するように努力していきたいと思います。

大和市まで 検診に行って来ました

私たち平野歯科医院のスタッフは、5歳から8歳のお子さんのお口の健康診断をするために、咋秋の10月3・5日に大和市にある耳鼻咽喉科の向井諺療所に行ってきました。おロの健康診断といっても、虫歯のチェリウの他に、歯並び・咬み合わせ・舌小帯(ぜつしょうたい=舌の裏のスジ)のチェック、それにおロや舌小帯の写真をとったり歯の型を取って石膏(せっこう)模型を作りました。 その目的は、『健康な永久歯の歯並びを作るためのロの周りの筋力(特に舌の運動)が及ぼす影響』について調査をするためです。2日間で、5歳児22名、6・7・8歳児25名の計47名のお子さんの検診を致しました。私達は、虫歯のチェックをする人、舌のチェックをする人、写真を撮る人、歯の型を取る人、槙型作る人などに分担しながら一人ずつお子さんを順番に検診しました。 平野歯科医院にもこの位の年齢のお子さんはたくさんいらっしゃいますが、スタッフ数人が分但して順番に検諺を行うという診療は何か新鮮な気持ちで出来ました。 歯型をとる場所では、水色の粘士の横なものでかたどられた自分の歯の型に興味を持ち何人かのお子さんが、「見せて」「さわらせて」といって来たり、また何人かは「気持ち悪い」と言っていました。お母様方もとても熱心に先生の話しを聞いて、いろいろ質間していたようです。素直でかわいいお子さんばかりでした。 また他に、たんポポ園、双葉幼稚園にも検診に行って全部で100名程度の調査をすることができました。
(歯科衛生士   松本 美奈子)

歯を大切にしていますか?

歯垢と歯石について

歯垢や歯石は、虫歯や歯槽膿漏の最大の原因となります。歯垢は食べかすと口の中の細菌が繁殖したもので、酸を出し歯を溶かして虫歯の原因となったり歯肉炎を起こしたりします。歯肉炎になると歯磨きをした時に出血することがありますが、出血を恐れて磨かないと、當肉炎がより悪化する場合もあるので気をつげたいものです。
その歯垢に唾液中の無機質が沈着して石灰化したものが歯石です。歯垢は歯磨きで落とすことができますが、歯石になると自分では落とすことが出来ず、歯医者さんで機械や器具を使って除去するのが歯槽膿漏の予防となります。歯の裏側を舌でさわったりロの中を小さな鏡で見てみましょう。ヌルヌルやザラザラしていたり、歯肉が赤く腫れていたら注意して下さい。歯医者さんで歯垢や歯石が沈着している部位を知り、適切な処置やブラッシング指導を受けることも大切です。
毎日の歯磨きと歯科医院での定期検診で歯垢や歯石の沈着していない健康な歯と歯肉で過ごしたいものです。
(歯科衛生士 加藤 則子)

階段を登ってくると窓を大きくとった明るく広いスペース、壁には絵やステンドクラス海水魚の水槽がある一見歯科医院らしくないここが私どもの予防室です。『生涯自分の歯で生活してほしい、できるだけ歯を削りたくない』という院長の思いから、予防という形が平野歯科医院に登場してから約30年になります。以来、院長の指導のもと予防専属スタッフによる独自の予約で定期検診(リコール)を続けております。
リコールは歯がはえてきたばかりの赤ちゃんから始まって子供は3ケ月、大人は6ケ月に一度を基本として、脳蝕(うしょく=ムシ歯)や歯周病の有無、さらにその危険を早期に察知することにより予防のために必要な処置を行います。おロの中の清潔を保つために汚れを取り除いたり、はみがきの練習、初期ムシ歯の進行抑制の薬や奥歯の溝のムシ歯を防ぐための薬をつけるなどです。リコールで
は、これをくり返しチェックすることによってお口の中の健康を保っていただきたいと思っております。
「歯が痛くないのに歯医者に行くなんて」と疑問に思われるかもしれません。でも、痛くないからこそ来ていただきたいのです。
一生健康な口を維持することが大切です。そのためには日頃のお手入れが大切になってきます。ぜひご家族で気楽にお出かげください。育児とリビングマナーのアドバイザーとしてスタッフ一同心よ⊃お待ちしております。
(歯科衛生士 渡部 聡子)

商品紹介 プラックアタッカー
(意匠登録485773号)

硬さ
SS 特にやわらかい
S  やわらかい
M  普通
H  かたい 歯槽膿漏用
歯槽膿漏用
カラー
アイポリー、黄色、水色、ピンク
価格 380円(税込)

特徴
ヘッド 先端が薄く細いので奥までとどく。歯列不正や修復物等においても効果的に磨けるよう植毛部先端は、先細丸型である。
ネック ヘッドとグリップをつなぐ弓形の部分でヘッドヘの一5度の角度が歯面全体に接触する様考案されている。
グリッブ 太く握りやすいうえ滑り止めカットがされている。後部は水切りができるよう細くなっている。

Natural Tooth Brushing(NTB)について
NTBとは、無理な姿勢、無駄な力のないプラッシング法です。

1.立つ 各関接部に無駄のない、自然な姿勢をとる。神前での祈りの姿
2.握る 親指をハンドルからはずして握る。ハンドルを手掌内で回転させることにより各歯面に植毛部が自由・自然に接触する。
3.動かす 腕部を左右にあまり移動させずに頭部の移動をする。

あとがき

ブラックアタッカーは誰もが自然に、効果的にプラッシングできるよう考えてありますが患者様一人一人のロ腔内はそれぞれ異なっていますので、歯科医師または衛生士に個人的アドバイスを受けて下さい。(歯科衛生士 高崎 幸子)
この度、院内新聞を創刊することになりました。お子様からお年寄りまで楽しく読める紙面を目指しスタヅフが一丸となって取り組みました。
患者様の健康管理に少しでもお役に立てれば幸いです。皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。第2号は十一月八日発行の予定です。どうぞ楽しみにお待ち下さい。又、御協力いただきました皆様に心から感謝いたします。

編集委員
今泉敦子、大久保俊彦、小池るみ子、玉手良和、平出洋一、深沢康子、三上真代、山みゆき

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